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クシマクロビオティックスから見た、結核の原因と対応方法について説明します。

実際に、マクロビオティック食事療法を行う場合には、必ず事前に専門家に相談するようにしてください。
西洋現代医学のほかにも、対応方法がありそうだということは認識しておきましょう。

▼前提
致命的な症状や重大な障害が疑われる場合には、まずは至急、西洋医学などで医師の受診を受けてください。ここでは、予防の観点を中心に、原因や対応方法について説明します。

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▼概要
結核は、歴史上、最も致死的な災いの1つとされ、20世紀半ばにペニシリンが発見されるまでは、現代社会において死亡原因の筆頭格になっていたとされます。癌や心臓疾患に死亡原因の首位を譲ったものの、現在でも、世界の死亡原因の上位を占めているとしています。

1950年までは日本の死亡原因の第1位であり、2014年時点でも、結核の死亡者数は約2100名で、インフルエンザの死亡者数のおよそ倍となっています。世界的にみると、日本は依然として「中まん延国」とされており、欧米先進諸国と比べると、おおよそ倍の罹患率とされています。

先進諸国では、新たに薬剤耐性を持った変種が出現して、公衆衛生の主要な課題の1つに返り咲いており、特に病院や学校など、数百人もの人が大勢集まるような場所で、保菌者からの感染が懸念されるとしています。

世界の3人に1人は、結核菌の保菌者とされ、実際に発病する人はごく少数としながらも、将来的にみると発病の危険性があり、特に食事の質の劣化や環境破壊の進行、社会および生活様式の不均衡が長期間に渡って継続されたときに、発病の危険性が高くなるとしています。

結核は、結核菌が引き起こす、おできのようなもので、最初は炎症から始まるとされ、たとえば肺に炎症が起こると肺炎のような症状が起こります。
また、骨や関節、腎臓、膀胱、腸、リンパ節をはじめ、人体のどの部位にも発症するとされますが、肺に起こるのが一般的で、日本においても、結核患者の8割が肺(肺結核)とされます。

感染の初期段階では、気管支の入り口近くにある肺中央部のリンパ節が、肥大し石灰化し始めるとされます。
第2段階になると、肺の空洞部分に変形が見られるようになります。この肺の空洞部分は、結核結節と呼ばれ、さらに石灰化し続けて、次第に大きくなり、肺の内部組織の崩壊を引き起こしていきます。この段階で、結核への感染が明確になってくるものとされます。

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結核菌は、非常に酸性化した肺の空洞内で繁殖し、呼吸作用によって感染が進むものとしています。

また、結核の患者には、日光浴が勧められるとされます。
結核菌は、非常に陰性で弱いため、日光で簡単に殺菌されますが、病気が進行すると、肺内部の細い血管が弱まって破裂するため、この段階で日光を浴びると、血液の生成が促進されて、咳で血液を体外に排出する血痰が見られるようになるとしています。
そのため、この症状がある患者は、屋外に出ないようにするか、外出する際には、帽子をかぶるか日焼け止めなどを塗るとよいとしています。


▼原因
結核は、大量の肉類や砂糖、卵、乳製品、熱帯原産の果物や果汁など、血液を強い酸性状態にする食品を含んだ現代的な食事を、長期間に渡って摂取した結果として発症するとされます。

やがて、この酸性症状は、体内でミネラル分を保持する目的で働く緩衝反応を引き起こすようになるとしています。
体内に貯えられているミネラル分の、約40%を占めるカルシウム成分が、この段階に関与しているとされます。
軽い酸性症の場合には、人体の緩衝機能によって、血液のアルカリ性が維持されますが、過剰な酸性が血流の中和能力を上回ると、余剰の脂肪酸や粘液が、肺や腎臓、リンパ節などの部位に蓄積され始めるとしています。

そして、この酸性堆積物の増加を解消させるために、局部的な緩衝反応が起こるようになるとしています。
その最終結果として見られるのが、石灰化であるとされます。

結核の主要原因は、一般的には乳製品とされ、中でも牛乳や生クリーム、バター、アイスクリーム、ヨーグルトなど、軽い乳製品*によるものであるとしています。

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▼症状の予防と解消
陰性傾向に対応した食事(標準食から陽の要因をわずかに強調する方向で、食事内容を修正)に従います。

乳製品や砂糖、果物、肉類、清涼飲料水、卵、魚、精白穀物など、血液の酸性症状を生み出す食品を摂取しないことが必要とされます。

十分に調理した全粒穀物と野菜を食事の中心とし、水分の摂取量に注意するとしています。
喉が乾いたら飲んでよいが、飲み物や水分を摂りすぎないよう気をつけることが必要とされます。

また、以下のような注意点があります。
一部だけ紹介しますので、専門家への相談の際に確認するとよいのではと思います。

  • 感染症の予防には、味噌汁や、味噌を使ったふりかけ類が特に効果的である。
    中でも油みそがよく、小さじに1杯ずつ、ご飯や野菜にふりかけて摂るようにする。

* 軽い乳製品:浮かび上がる性質や拡散する性質があるもの。たとえば生クリームやアイスクリームなど(極端に陰性傾向が強い)。
重い乳製品:沈殿する性質や凝縮する性質があるもの。たとえばチーズなど(極端に陽性傾向が強い)。


THE マクロビオティック 久司道夫 マガジンハウス


そのほか、クシマクロビオティックスコンシェルジュの資格認定プログラム、以下の書籍を参考にさせていただきました。

  • マクロビオティック自然療法 久司道夫 日貿出版社
  • 地球と人類を救うマクロビオティック 久司道夫 文芸社
  • マクロビオティック健康法 正食のすすめ 久司道夫 日賀出版社
  • マクロビオティック入門 久司道夫 かんき出版
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