クシマクロビオティックスから見た、破傷風の対応方法について説明します。
破傷風は、傷などから体内へと入り込んだ破傷風菌が生み出す神経毒素(破傷風毒素、溶血毒)によって、強直性けいれんなどの特有な症状が現われ、罹患した場合には、死亡する割合が非常に高い病気とされます。
破傷風菌は、世界中の土壌に、ごく一般的に見られる微生物で、好気的な環境では生育できないために、芽胞の形で存在しているとされます。
日本では、年間に約40人の患者数で、致死率は約20~50%、患者数の95%が30才以上の成人とされ、近年、増加傾向とされます。
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破傷風に感染した場合、ふつう3~21日間の潜伏期を経たのちに、次のような特有の症状が現われるとされます。
- 口が開きにくい
- 顎が疲れる
- 歩行や排尿、排便の困難さ
- 全身の筋肉の硬直(体を弓のように反りかえらせる)
- 呼吸ができない
その他にも、顔のゆがみや、顎や首のけいれん、筋肉の痛みとけいれんなどの症状が見られることがあるとされます。
以前に見られた、新生児破傷風は、出産時の設備の衛生管理が行きとどいた結果として、日本では1995年以降は報告されていないとされます。しかしながら、世界的に見ると、世界の新生児の死亡原因の主要な1つとされています。
従来的医療では、一般的に、抗菌薬や毒素中和のための抗破傷風ヒト免疫グロブリン(TIG)の投与、傷の洗浄、組織や異物の除去などが行われ、けいれんには、抗けいれん薬の投与と呼吸、血圧を含めた全身の管理が行われるとされます。
また、予防としては、破傷風ワクチンの接種が行われ、幼児などに対しては、4種混合ワクチン(ジフテリアと百日咳、破傷風、ポリオ)の摂取が複数回行われるとされます。
実際に、マクロビオティック食事療法を行う場合には、必ず事前に専門家に相談するようにしてください。
西洋現代医学のほかにも、対応方法があるかもしれないということは認識しておきましょう。
▼前提
致命的な症状が疑われる場合や致命的な現象を引き起こしかねない状況が想定される場合には、まずは至急、西洋医学などで医師の受診を受けてください。ここでは、予防的な観点を中心に、原因や対応方法について説明します。
▼原因
マクロビオティックの観点からみると、破傷風は、筋肉が収縮しすぎた結果として見られる、極陽性な症状とされます。
破傷風に関連した細菌は、ヒトの結腸や土壌に見られる、ごく一般的な微生物であり、破傷風にかかりやすくなるのは、総合的な健康状態や免疫の機能によるものとされます。
中でも、特に血液やリンパなど、体液の質と関連するとしています。
全粒穀物と野菜を主体にした食事を摂って、健康状態が良好な人の場合、傷口から細菌が侵入したとしても、有毒な細菌の作用を中和できますが、現代的な食事をして、極端な食事を摂っている人の場合、体が酸性状態になって血液やリンパの質が悪化し、細菌を中和できなくなるとしています。
現代的な食事をしている人の場合、ワクチンを接種すると、破傷風をはじめとする感染症の予防に役立つ一方、全般的な体の衰弱につながり、ワクチン自体の強い副作用が懸念されるとしています。
標準的なマクロビオティック食事法を実践すると、細菌の抑制に効果があるとしています。
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▼症状の解消
陽性傾向に対応した食事(標準食から陰の要因をわずかに強調する方向で、食事内容を修正)に従います。
また以下の注意点があります。一部を紹介しますので、専門家への相談の際に確認するとよいのではと思います。
- 味噌汁を定期的に摂る。
- 梅干しや海藻、良質な自然海塩などを調理に使うとよい。
▼留意点
- 破傷風の疑いがあったり、症状が現われたりした場合には、緊急な医療処置が必要である。まずは至急、医療機関を受診すること。
THE マクロビオティック 久司道夫 マガジンハウス
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