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クシマクロビオティックスから見た、消化器系疾患の原因と対応方法について説明します。

消化器系の疾患や異常は、現代社会では、最も一般的な健康問題の1つに分類されます。
消化器系疾患は、虫垂炎や大腸炎、憩室症、腸炎、ガスやガスによる腹痛、ヘルニア、痔、結腸のけいれん、結腸の炎症などが含まれます。

大半の場合で、消化器系の疾患は、不適切な食事や食べすぎ、働きすぎ、座ったままの生活様式などが原因で引き起こされるとしています。

なかでも、深夜の飲食や食間のつまみ食い、よく噛まずに飲み込むなど、秩序がなく、不規則な食事習慣が、消化器系に一層の負担をかけるとしています。

ほかにも、アレルギーの乳糖不耐症など、特定の疾患に関連するそれぞれの項目も参照することとしています。

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1 症状

  1. 腸に痛みがある。
  2. 思考するとき、焦点が合わず、集中力に欠け、ぼんやりして散漫である。
  3. 心身が疲労している。
  4. 発熱がある。
  5. 肺や呼吸に異常がある。
  6. 親指に異常や脱力感がある。
  7. 落ち込みやふさぎ込み、憂うつ、悲観的人生観、全体から切り離されたような疎外感を感じる。
  8. 腸は、下唇と関連性があるとされ、下唇の先端が小腸、下唇の下部が大腸と関係しているとされます。
    下唇が腫れたり膨らんだりしているときは、頻繁な下痢や衰弱、弛緩による便秘、炎症といったような、より陰性の傾向を示すとしています。
    また、下唇が過剰に収縮しているようなときは、腸も硬く締まって、収縮力を持った食品の摂りすぎによる便秘やポリープができやすい、痔になりやすいなど、陽性の症状があることを示しているとしています。

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2 原因
消化の過程は、以下の段階を含んでいます。

  1. 調理
    食べものが消化されやすいように準備する段階
  2. 噛むこと
    口内の消化液の分泌を促進させる段階
  3. 消化
    胃や肝臓、胆のう、膵臓(すいぞう)、十二指腸から、陰陽両極の酸を交互に分泌し、消化器官で栄養成分を分解する過程を調整する段階
  4. 吸収
    分解された食べものを、小腸の絨毛から取り込む段階
  5. 変換
    吸収した食べものを、白血球と赤血球に変え、最終的に体細胞や組織、臓器、意識へと変形させる段階

そして、以下の要因が、こうした正常な段階を阻害するとしています。

  1. 食べすぎること
  2. 腸の停滞や硬直を引き起こす食品の摂りすぎ
    たとえば、パンやクッキー、ケーキなどの小麦粉製品の食べすぎ。
  3. 腸の弛緩や衰弱を引き起こす食品の摂りすぎ
    たとえば、砂糖やチョコレートなどの菓子類、はちみつ、果物、果汁、清涼飲料水など、単糖類から作られた製品の食べすぎ。
  4. 腸の硬直や硬化を引き起こす食品の摂りすぎ
    たとえば、肉類や卵、魚介類、焼いた製品などの食べすぎ。
  5. 脂肪の摂りすぎ
    肉類や卵、牛乳、チーズ、その他の乳製品といった脂肪分の多い動物性食品や植物油を摂りすぎると、腸内が脂肪と粘液で覆われ、嚢胞やポリープ、腫瘍などができる引き金になる。
  6. 塩分の不足または摂りすぎ
    食事に塩分が不足すると腸はゆるみ、塩分が多すぎると腸が硬化する。
  7. 精白された食べものの摂りすぎ
    このために、食物繊維やミネラル、ビタミンが欠如して、消化不良が引き起こされる。
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  8. 水分の摂りすぎ
    腸をゆるめて、下痢や衰弱を引き起こし、継続すると慢性症状になって腸が完全に弛緩し、やがて便秘につながる。
  9. 真夜中のつまみ食いや夜遅い飲食
    真夜中に頻繁につまみ食いすると、腸の停滞を引き起こす。
  10. 薬物やサプリメントの摂りすぎ
    医薬品やサプリメントは、分量や種類が適切に使われた場合、一時的に消化異常を正常にする助けになることもあるが、長期間に渡って摂取すると、便秘や下痢、その他の深刻な疾患を引き起こすことがある。
  11. 運動不足
    座ったままで過ごす時間が長い生活様式では、消化や吸収、血液の循環など、それぞれの機能が円滑に働かなくなり、往々にして腸の機能不全を引き起こす結果となる。
  12. 精神障害
    過度の緊張や神経症、ストレスにさらされると、消化の異常が起こることが多い。
  13. 病気
    さまざまな病気や、病気の治療により、結腸の疾患が引き起こされる場合がある。この場合は、その原因になった病気を治すことが先決となる。

実際に、マクロビオティック食事療法を行う場合には、必ず事前に専門家に相談するようにしてください。
西洋現代医学のほかにも、対応方法がありそうだということは認識しておきましょう。

▼前提
致命的な症状が疑われる場合には、まずは至急、西洋医学などで医師の受診を受けてください。ここでは、予防の観点を中心に、原因や対応方法について説明します。


3 個別の症状について

3-1 大腸炎
3-2 下痢
3-3 腸炎
3-4 虫垂炎(盲腸)
3-5 クローン病
3-6 過敏性腸症候群(IBS)
3-7 乗り物酔い
3-8 


4 症状の解消
それぞれの症状別に挙げられている推奨事項に加えて、以下のような注意点があるとしています。

一部だけ紹介しますので、専門家への相談の際に確認するとよいのではと思います。

  1. 精白しない全粒のままの穀物を毎日の主食として摂る。
    全粒穀物は、食物繊維が豊富で、腸の健康を保持し、回復するのに効果的である。
  2. 小麦粉製品は、できるだけ減らす。
  3. 砂糖やはちみつ、チョコレートなどの菓子類など、単糖類は腸内細菌を死滅させ、腸の絨毛が粘液で覆われるため避ける。
  4. 動物性食品や乳製品は、腸の停滞を引き起こすため避ける。
    ただし、どうしても動物性食品が欲しいときは、少量の白身魚などの魚介類が望ましく、食べるのは時々にする。
  5. ダイコンやニンジンの葉など、堅い緑の葉物野菜は、食物繊維が豊富で、毎日摂るようにする。
  6. ダイコンやニンジン、ゴボウなどの根菜類は、丸ごと(一物全体)で食べる。
  7. 味噌や醤油、納豆、その他の大豆製品、梅干し、漬物など、発酵食品を頻繁に摂る。
    発酵食品には、酵素や有用細菌が含まれ、消化や吸収を助ける。

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4 留意点

  • 腸の疾患は、生命の危険がある状況や、致死的な合併症を併発する場合がある。
    個別の症状について で取り上げた注意事項にも留意して、必要に応じて、従来的医療で迅速な医療処置を求めること。
  • 半断食を7~10日間行うことも効果的。食事の量と回数を減らして、十分によく噛んで食べる。
    ただし、完全な断食を、数日間かそれ以上行うことは望ましくない。断食のあと、反動で猛烈に食欲が湧き起こって、断食の利点が相殺されてしまうことが多い。
  • 医薬品やサプリメントを服用したいとき、短期間ならよいが、有害な副作用や依存症を避けるため、可能な限り早期にやめるようにする。
  • 専門家の指導のもとで、東洋医学や鍼灸など伝統的療法を行うのもよい。
  • 腹部の閉塞の解消のために、普通の浣腸や、少量の自然海塩を加えた体温に近い温度の番茶の浣腸をときどき行ってもよい。

THE マクロビオティック 久司道夫 マガジンハウス


そのほか、クシマクロビオティックスコンシェルジュの資格認定プログラム、以下の書籍を参考にさせていただきました。

  • マクロビオティック自然療法 久司道夫 日貿出版社
  • 地球と人類を救うマクロビオティック 久司道夫 文芸社
  • マクロビオティック健康法 正食のすすめ 久司道夫 日賀出版社
  • マクロビオティック入門 久司道夫 かんき出版
  • 専門家への相談窓口
    クシマクロビオティックス・コンシェルジュ検定事務局
    住所:〒164-0003 東京都中野区東中野1-57-9 401 (株)スパイラルアップ内
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