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東洋の伝統的な医学や哲学では、次のような望診が行われているとしています。

「望診」は診断法の一つとされ、身体や顔を観察することで健康状態を診断することを指します。
心臓疾患および循環器系疾患に関連した望診について、以下で説明します。

1 顔が赤みを帯びる
顔が赤みを帯びているのは、心臓や循環器系の働きすぎです。

外気の冷たさや恥ずかしさから赤面する場合を除くと、顔が赤みを帯びるのは血圧が上がっていることを示し、顔が腫れて膨らんで赤みを帯びている場合は、陰性の飲食物の摂取によって心臓の筋肉が拡張し衰弱していることを指します。

慢性的な赤ら顔では、紫色になってくる場合があり、これは心筋の働きすぎによる低血圧の危険性を示しているということです。

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2 顔面蒼白になる
顔面蒼白は、動物性食品や塩分の摂りすぎで心臓が収縮しているか、陽性症状の低血圧が起こっています。

3 鼻に見られる異常
鼻は、胎児期に心臓と同時並行して成長します。そのため、鼻に見られる異常は、心臓に異常が起きていることを示します。
たとえば、鼻が腫れているときは心臓も腫れていて、細胞や組織に酸素を供給するために、働きすぎている状態を示しています。

この状態は、砂糖や菓子類、飲みもの、大量の果物や果汁、アルコール類、薬剤など極陰性食品の過剰摂取によるもので、うっ血性の心不全を起こす兆候として出ている場合もあるということです。

  • 鼻頭が硬い
    鼻頭が硬いのは、肉類やチーズなどの乳製品、マーガリン、ドレッシングなど脂っぽい食品の摂りすぎで、冠状動脈のまわりに飽和脂肪酸やコレステロールが蓄積し、心臓などの内臓周辺に脂肪が蓄積していることを示しているとしています。
  • 鼻の脇が硬い
    鼻の脇が硬いのは、心臓発作や脳梗塞を起こす可能性があり、食事の変更が必要なことを示しています。
  • 鼻の先が硬く、紫色っぽくなっている場合
    鼻の先が硬く、紫色っぽくなっている場合は、心臓発作や脳梗塞が切迫している警告の状態であるとしています。

4 両手の状態
両手も心臓の状態を示しており、左手は左心房、右手は右心房と関連しています。
また、手のひらの中央部分は、心臓の心房と心室の中間にある中央弁に相当し、腫れや変色があったり押すと痛みがあったりするときは、心臓の弁に異常が起きていることを示しています。

  • 手が熱くて赤いとき
    手が熱くて赤いときは、心臓が働きすぎで高血圧気味になっている傾向を示しています。
  • 手が湿っぽいとき
    手が湿っぽいときは、水分や菓子類など陰性食品の過剰摂取で、心臓が酷使された状態を示しています。

5 握力
心臓と動脈の状態は、握力で判断できるといいます。
弱くて力がない握りかたは心臓や循環器系の欠陥をあらわし、砕けそうに強い握りかたは高血圧や心臓の過剰な鼓動を示しているとしています。

6 両手の手のひらを合わせて、互いに強く押しつけたとき

両手の手のひらを合わせて、互いに強く押しつけたとき、手の角度が直角の90度にならない場合は、動脈硬化が進行していることを示します。

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7 両腕の内側から小指の先や、その周辺部に、緊張や収縮、硬直、弛緩、緩みなどが見られるとき

心臓の経絡は、両腕の内側から小指の先に走っているとされます。この周辺に、緊張や収縮、硬直、弛緩、緩みなどが見られるときは、心臓や循環器系に問題が起きていることを示しているといいます。

心臓発作には、左腕に沿って流れる経絡の痛みを伴うことが多いとされます。心臓機能を蘇生させる専門家は、冠状動脈性心臓疾患や脳卒中、突然の心停止などの事態で、小指の爪をつまんで心臓を刺激するという、東洋で伝統的に行われてきた救急療法を行うように指示されることがあるとしています。また、小指の内側から腕にかけて走っている経絡をマッサージすることも効果的であるとしています。

8 興奮やしゃべりすぎ、ヒステリー症状など感情の起伏が激しい

興奮やしゃべりすぎ、ヒステリー症状など感情の起伏は、心臓に問題が発生しつつあることを表しているとしています。また、つまりながら話したり、口ごもったり、舌が回らなくなったりするような発話障害も、心臓血管の疾患を示す場合が多いとしています。

つまりながら話すのは、乳製品や脂っぽい食品の過剰摂取から、心臓の雑音や心拍過剰などの異常が起こったもので、口ごもるのは、電気インパルスの障害や心機能の疲労、心機能の過重によるものであるとしています。

早口は、高血圧気味の傾向を示し、特にスパイスや砂糖、脂っぽい食品の摂取から起こるとしています。

9 視野が狭く、柔軟性に欠ける人生観や偏見、差別など、精神的・心理的な不均衡

視野が狭く、柔軟性に欠ける人生観や偏見、差別など、精神的・心理的な不均衡は、動脈硬化など心臓の疾患に付随して見られることが多く、症状が解消されると、人生観が広がって柔軟性が見られるようになり、他人に対して寛容になって、様々な変化にも対処していけるようになるとしています。

10 笑いすぎや含み笑い、冗談が過剰なとき

諺にもある通り、笑いは最良の薬の1つですが、笑いすぎや含み笑い、冗談が過剰なときは、心臓が働きすぎて腫れている状態を表しています。果物や果汁、砂糖、生の食品、熱帯原産の食品、コーヒーなどの刺激物、アルコール類のような極陰性食品は、こういった症状を助長するものであるとしています。

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11 心臓疾患で、最も危険な時間は、午前10時から午後2時までの間

心臓疾患は、午前10時から午後2時までの間に起きることが最も多く、東洋の五行理論によると、この時間帯は、循環系が最も活動的な時間とされています。

同じく、年間でいうと夏が心臓と関連付けられており、胸の痛みやけいれん、動悸などの症状は、この時期に起きやすいとされています。

医学的な研究によっても、心臓発作が起きるピークは、午後1時半と7月であることが判明し、伝統的な理論を裏付けているとしています。


*THE マクロビオティック 久司道夫 マガジンハウス

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