LINEで送る
Pocket

現在の日本に見られる被曝が疑われる症状に、広島や長崎の被爆時にも見られた症状が、多々あるのではないかと考えています。

長崎大学原爆後障害医療研究所の資料収集保存・解析部の以下から、原爆症と呼ばれる被爆症状を引用します。

Sponsored link

1 被爆60周年記念 医師らの被爆体験講演会
第2回
「”死の谷間”と呼ばれた「原爆症」を体験して」
長崎記念病院 顧問 福井 順 先生

つまり症状としましては、重篤な敗血症、それから紫斑病、それから壊血病、スコルブート*が一挙に無抵抗な人間、つまり免疫不全の人間を襲ったということになります。

*スコルブート=壊血病

2 私の原爆体験と原爆障害の大要
長崎大学名誉教授 調 来助

原爆症の症状としては、嘔吐、下痢、発熱、出血、脱毛、口内炎などが主な症状で、その他、頭痛、眩暈、意識障害、腹痛なども挙げられるが、この方は余り重要でなく、死亡者に多かったのは、発熱、下痢、嘔吐、出血、口内炎等であった。

 嘔吐は被爆直後か、遅くとも翌日までに起る事が多く、ショックによるもので、従って放射線の影響が大きかったことを示している。
 下痢は被爆当日から一週間以内に起ったものが大部分で、早く起こった者ほど予後が不良であった。ひどいのになると赤痢のように水様便を出し、中には血便を出す者も見られた。(二五%)。
 発熱も下痢と並行して、一週間以内に起こる場合が多かった。而も焼けるような高熱(四○度以上)で、学長が生前に指摘されたように、汗腺が侵されて汗が出ないので中々下らない。この高熱は無傷の人にも高率(七一・六%)に見られたので怪我や火傷、下痢などで起ったものでなく、放射線の作用によることが確実に理解される。
 出血も原爆症に特有な症状で、中でも皮下に出血して斑点を生じたものが最も多く(四五・一%)、次は血便(三三・三%)、歯齦出血(二七・八%)、鼻血(二○・四%)、吐血(一八・五%)等で、この外血尿(九・三%)、喀血(八・六%)、結膜出血(四・三%)なども見られた。出血も早期に大量に見られたものほど予後が不良であった。
 口内炎は口の中が爛れる病気で、歯齦炎、扁桃腺炎、咽頭炎等もこの中に含まれ、食物をとると痛くて嚥下が不能となる。中には頬がくずれ落ちた人もあり、死亡者も多く見られた。
 脱毛も重要な症状の一つで、レントゲンを頭にかけるとその部分が禿になるが、それと同様に頭髪が抜け、ひどい場合は丸坊主になった人もいた。若い女の人では可哀想だったが、幸に死亡とは直接の関係がなかったので、死ぬこともなく、今では元通りに綺麗に生え揃っている。死亡者に脱毛が比較的少ないのは、脱毛が通常二、三週間後に起ったので、重症者は脱毛の起こる前に死亡したためと思われる。

Sponsored link

3 原子爆弾救護報告書
物理的療法科助教授第11救護隊長 永井隆

症状の発現時期により、即発性、早発性、遅発性及び晩発性障害に分かつことが出来る。即ち爆裂瞬時に受けた損傷は即発性のもので即死、類火傷、外傷、精神異常、宿酔の如きが之である。早発性は概ね1週間以内早きは翌日頃より発症したもので口唇膿庖疹、口内炎、腸炎の如き消化器障害及び、衄血、血、吐血、下血、の如き出血性素因及び貧血等の血液障害であって、これは極めて重篤且つ奔馬性に経過し多くは1週間以内に死の転帰をとったものである。第3週以降皮下出血斑、歯齦出血性潰瘍、咽頭潰瘍、高熱、脱毛、を発現し一般症状重篤なるものが続出した。又前述の蚊蚤の刺痕の膿疱疹の如きものこの頃より続発した。萎縮腎様症状を呈する者も出始めている。これ等を遅発性と、称し度い。晩発性は1年以上、数10年後に発現を予想せられる皮膚潰瘍、皮膚癌の如きもの、或は生殖腺障害による畸型児誕生の如きものを言う。

とにかく、我々が核の洗礼を受けているのは、はじめてのことではなく、東海村JCOの臨界事故や第5福竜丸の事例も含めると、無数の声や情報が残されています。
そういった中で、生存に繋がるような情報は、積極的に拾っていきたいと思います。

関連するコンテンツ
原爆症の症状
LINEで送る
Pocket

病名と治療の陰陽 早見表

クシマクロビオティックスから見た、病名と治療の陰陽の早見表です。 ただし、どんな病気でも、陰と陽双方の影響を受けているということなので、あくまでも一般的な陰陽と考えてください。 また、症状や体質の違いなど、微調整も必要と思います。マクロビオティック食事法を実践する際は、やはり経験豊かな先生について、料理法をはじめとし、基本的なことを教えてもらってから行うことをお薦めします。

早見表を見る

生存のためのおススメ防災用品

生存のためのおススメ防災用品を紹介します。 紹介するほとんどのものは、自分でも所有して使っているものです。こうした防災用品を使った、防災ピクニックや防災キャンプを定期的に行うことをおススメします。 近所の公園やキャンプ場で、ぜひ普段から使ってみましょう!

防災用品を見る