クシマクロビオティックスから見た、甲状腺疾患の原因と対応方法について説明します。
甲状腺は、のどぼとけのすぐ下にある小さな臓器です。大きさは、重さが15～20g、縦方向に3～5cm、厚みは1～1.5cm程度で、蝶が羽を広げたような形をしています。
この甲状腺から分泌されるホルモンによって、多くの基礎代謝に影響を及ぼすとされます。
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近年、橋本病（慢性甲状腺炎）や甲状腺腫瘍について、筆者の周辺でも見聞きするようになりました。やはり、20才台以降高齢者までの女性が中心で、まだ男性の話は聞いていませんが、気をつけていきたいと思います。
実際に、マクロビオティック食事療法を行う場合には、必ず事前に専門家に相談するようにしてください。
西洋現代医学のほかにも、対応方法があるかもしれないということは認識しておきましょう。
▼前提
致命的な症状が疑われる場合や致命的な現象を引き起こしかねない状況が想定される場合には、まずは至急、西洋医学などで医師の受診を受けてください。ここでは、予防的な観点を中心に、原因や対応方法について説明します。
1 症状と原因、対応方法
1. 甲状腺から分泌されるチロキシンというホルモンの減退によって引き起こされる症状
・単純性甲状腺腫
甲状腺が肥大するとされます。
ヨードなどの微量ミネラルが食事に不足していることがおもな原因とされます。
食塩にヨードが添加されるようになったアメリカでは、単純性甲状腺腫がほとんど見られなくなったとされます。
・大人の粘液水腫（ガル病）、子どものクレチン病
頸部に瘤ができたり、知的障害や低体温、心拍数の乱れ、代謝異常が見られたりするとされます。
・橋本病（慢性甲状腺炎）
全身倦怠感や発汗の減少、体重増加、便秘の症状が見られるとされます。子どもでは、身長の伸びが低下することで分泌不足に気づかれることも多いといいます。
⇒甲状腺機能低下症の改善のためには、陽性傾向に対応した食事（標準食から陰の要因をわずかに強調する方向で、食事内容を修正）に従います。
なお以下の注意点があります。
・症状が改善されるまで、調味料や海藻など、ミネラル分が豊富に含まれる食品は、少量もしくは適度な使用にとどめる。
・甲状腺疾患の手当てとしては、肺の経絡に沿う主要なツボに指圧を行うと効果的とされます。また、指圧のほかにも、鍼灸で刺激を与えることが効果的とされます。
2. 甲状腺から分泌されるチロキシンというホルモンの過剰によって引き起こされる症状
・バセドウ病
甲状腺の腫れや心拍数の増加、筋肉の弛緩、浅い呼吸、神経の機能不全、かんしゃく、震え、まばたきの減少、眼球の突出、過剰代謝が見られるとされます。
・中毒性甲状腺腫
眼球突出が見られないほかは、バセドウ病に酷似した症状とされます。
⇒甲状腺機能亢進症の改善のためには、陰性傾向に対応した食事（標準食から陽の要因をわずかに強調する方向で、食事内容を修正）に従います。
甲状腺の機能亢進症は、おもに陰性な飲食物の摂りすぎにより、甲状腺が拡張して弛緩し、衰弱した結果として、チロキシンが過剰に分泌されているとしています。
なお以下の注意点があります。
・症状が改善されるまで、調味料や海藻など、ミネラル分が豊富に含まれる食品は、少量もしくは適度な使用にとどめる。
・甲状腺疾患の手当てとしては、肺の経絡に沿う主要なツボに指圧を行うと効果的とされます。また、指圧のほかにも、鍼灸で刺激を与えることが効果的とされます。
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3. 副甲状腺から分泌されるパラトルモンというホルモンの減退によって引き起こされる症状
・筋肉のこむら返り
・強直性けいれん
⇒強直性けいれんは極陰性の疾患に分類されます。
標準食をやや陽性に調整してマクロビオティック食事療法を実践します。
4. 副甲状腺から分泌されるパラトルモンというホルモンの過剰によって引き起こされる症状
・線維性骨炎
骨内カルシウムの血液中への溶解を引き起こす。骨の構造を変化させたり、骨格の奇形を引き起こしたりして、腎臓にカルシウムを蓄積させるとされます。
⇒線維性骨炎は、極陽性の疾患に分類されます。
標準食をやや陰性に調整してマクロビオティック食事療法を実践します。
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