クシマクロビオティックスから見た、膵臓癌の原因と対応方法について説明します。
実際に、マクロビオティック食事療法を行う場合には、必ず事前に専門家に相談するようにしてください。
西洋現代医学のほかにも、対応方法がありそうだということは認識しておきましょう。
▼前提
致命的な症状が疑われる場合には、まずは至急、西洋医学などで医師の受診を受けてください。ここでは、予防的な観点を中心に、原因や対応方法について説明します。
日本の2013年の臓器別の癌死亡率では、肺癌、胃癌、大腸癌に次いで、膵臓癌が第4位になっています。これまでは長年、肝臓癌が第4位でしたが、近年では膵臓癌の増加傾向が顕著になってきています。
主に60才以上の人によく見られる癌で、女性に比べて、男性のほうが約2倍発症の危険性が高いとされています。
ただし、膵臓癌の罹患率を見ると横ばいになっているため、日本人が膵臓癌にかかりやすくなったわけではなく、高齢化が進んだために、膵臓癌になりやすい年齢層が増えたことが死亡者数の増加につながっているとされています。
90%以上は、消化作用を行う細胞の外分泌細胞にできる癌で、残りの10%が、糖分の代謝を行うランゲルハルス島細胞にできるものとされます。
また膵臓癌は、転移する前に見つかることはまれで、肝臓や小腸への転移後に見つかることが多く、西洋医学では治療が難しい癌とされています。
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▼原因
膵臓癌の主要原因は、長期間に渡って肉類や卵、チーズ、エビやカニなどの魚介類を摂取すると同時に、パンなどの塩気の強い焼いた小麦粉製品を食べた結果として、臓器が硬化し、消化作用やホルモン分泌機能に障害が起きたことによるとされます。
▼症状の解消
陽性傾向に対応した食事(標準食から陰の要因をわずかに強調する方向で、食事内容を修正)に従います。
ほかにも注意点や特別な料理や飲みもの、外側からの家庭療法など、多くの対応方法が紹介されています。一部だけ紹介しますので、専門家への相談の際に確認するとよいのではと思います。
- 魚介類を含めた動物性食品は摂らない。
ただし、どうしても欲しいときは、少量の白身魚を10~14日間に1回だけ食べる。その際、鮭などの濃い色の魚や魚介類は、生殖器系疾患を引き起こす主要原因となることが多いため、厳密に避ける。 - パンなど、硬く焼きしめた小麦粉の製品は、2~3カ月間または症状が改善され始めるまでは摂らない。硬く焼きしめた小麦粉の製品は、全粒小麦粉を使ったサワードウ・ブレッド*1 も含めて避けること。
- 小豆カボチャコンブが特によい。
- 豆類はいくぶん少なめに摂るようにする。
- 海藻は、少量なら毎日調理に使ってよい。ただし、コンブは最小限に留める。
- 玄米を主食とし、日によって雑穀や大麦を混ぜて炊いたり、単独で炊いたりして食べる、炊くときに切手大のコンブ1かけらを加える。
- 蕎麦(そば)類やセイタン*2は、すべて摂らない。治療をはじめた最初の1カ月間は、全粒のオート麦やオートミールは避ける。
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*1 サワードウ・ブレッド(sourdough bread)
サワードウ(天然酵母)を使ったパン(サワードウ・ブレッド、サワーブレッド)は特有の強い酸味と風味を持っている。小麦やライ麦の粉と水を混ぜてつくる生地に、乳酸菌と酵母を主体にして複数の微生物を発酵させた、伝統的なパン。
*2 セイタン(seitan)
小麦から取りだされたグルテン(蛋白質)を主原料とした加工食品で、マクロビオティックでは肉の代わりに使われる。グルテンミートと呼ばれることもある。海外では、セイタンという名称が一般的。グルテンを主原料にした食品は、ほかに麩が有名。
*THE マクロビオティック 久司道夫 マガジンハウス
*マクロビオティック自然療法 久司道夫 日貿出版社
そのほか、クシマクロビオティックスコンシェルジュの資格認定プログラム、以下の書籍を参考にさせていただきました。
- 地球と人類を救うマクロビオティック 久司道夫 文芸社
- マクロビオティック健康法 正食のすすめ 久司道夫 日賀出版社
- マクロビオティック入門 久司道夫 かんき出版
- 専門家への相談窓口
クシマクロビオティックス・コンシェルジュ検定事務局
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