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以下は、筆者が生存のために有効と判断したクシマクロビオティックの食事法についての説明です。詳細を省略し、一般的な内容だけを紹介しています。

1. 温帯性気候用ガイドライン

クシマクロビオティックスでは、気候の違いによって、標準的に摂るべき食品の割合を図で説明しています。
日本は、ほとんどの場所が温帯に属しますので、温帯性気候用のガイドラインとなります。
また、これらをベースにして、体調や季節など、必要に応じて変化させたり、調節したりすることを忘れてはいけない、と説明しています。

月に2~3回程度(オプションとして正しい食事への移行期に時折摂る):肉 卵、鶏肉 乳製品 魚介類(主に白身の魚)、週に2~3回程度(オプションとして時折摂る):甘味(主に穀物や野菜、果物をベースにしたもの) 種子 ナッツ 果物(主に、住んでいる土地で育った季節のもの)、日常的な基本食: 植物油、調味料、ふりかけ(コンディメント) 豆、豆製品 日常の食事の5~10% ⇒小豆、レンズ豆、ひよこ豆、豆腐、テンぺ ※納豆、その他を含む 海藻 海苔、わかめ、こんぶ、ひじきなどを少量 野菜 日常の食事の20~30% ⇒主に葉菜、円形野菜(キャベツやブロッコリーなど) 根菜をバランスよく調理したもの。サラダや生野菜は少なめに。 漬物 様々な種類のものを少量。、精白していない穀物 日常の食事のうち重量で40~60% ⇒主に玄米、雑穀(あわやきびなど)、大麦、小麦、オート麦、とうもろこし、そばなどの全粒穀物。その他、ときどきパスタ、麺類、パン、シリアルなどの粉製品。

  • スープ: 1日に1~2回、あるいは週に数回、穀物や野菜、豆、海藻などを具にしたスープを摂る。また、これらの具を用いた料理を加えてもよい。
  • 水: ふだん摂る湯や茶には、刺激のないものを摂る(茶の場合は番茶、茎茶、麦茶など)。調理や飲料水には、湧き水や井戸水、濾過水など自然で清浄な水を使う。
  • 食物の質: 食物は、遺伝子組み換えされていない自然のもので、且つできるだけ有機栽培で、自然な伝統的手法によって加工されたもの。ガスや炭、そのほかの自然な燃料によって調理されたものがよい。
  • 付記: 上記ガイドラインは、平均的なものであり、気候や環境、文化的・民族的伝統、性別、年齢、活動量、各自の体調、各自のニーズに応じて調整してよい。

 

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2.  注意点

ガイドラインの注意点について説明します。

料理の量や材料の比率は、気候や天気などの環境の変化、年齢、性別、人種、体質、体調、社会的あるいは個人的必要性によって、少しずつ異なってくる場合があります。

それぞれの個人や家族が、何を必要としているかに合わせて、柔軟に、臨機応変に、食事内容を調整して変化させることであり、そのための直観力を養うことが、バランスのとれた料理をするうえでも重要であるとしています。

健康と幸福は、「陰」と「陽」を実用的なものとして理解し、実際に応用することにあると説明しています。

 

3. 欧米化してしまった現代食との比較

欧米化してしまった現代日本の食と、クシマクロビオティックスの標準食との栄養面においての特徴を比較すると、以下のようになります。

  • 単純炭水化物(砂糖類)を減らし、複合炭水化物(穀物類)を多く摂る
  • 動物性たんぱく質を減らし、植物性たんぱく質を摂る
  • 脂肪の全体量を減らす。内容的には不飽和脂肪(魚や野菜類)を多く、飽和脂肪を減らす
  • ビタミンやミネラル、そのほかの栄養素は、自然のままのバランスを優先して摂る
  • 人工的、化学的に処理された食べものではなく、有機農法で育てられた自然の質を持つ食べものや、より伝統的な製法で作られた食べものを摂る
  • 可能な限り全体を食べるようにして、精製されたものや部分的な食品を避ける

現代の食のイメージ

4. 一物全体(いちぶつぜんたい)と身土不二(しんどふじ)

マクロビオティックスで食べものを選んだり判断したりするとき、これまでの説明を一言で集約している次のキーワードが、分かりやすく、特に重要としています。

  1. 一物全体
    「一つのものを丸ごと食べる」という意味です。
    生命あるものは、すべて一つのそのもの自体の中で調和が保たれており、それを精白したり、根や葉や皮もできるだけ捨てたりせずに、全体をいただくのが良いという考えかたです。
  2. 身土不二
    「人間(身)は自分の生まれ育った土地(土)と一つであることが自然であり、分けることはできない」という意味です。
    人間も環境の一部として、その気候風土の変化に適応していくことで、本来の人間としての精神と体のバランスが維持できるという考えかたです。
    そのために、その土地で採れた、それぞれの季節の穀物や野菜を食べることで、その穀物や野菜が育った気候や風土、水、空気、土壌など環境のすべてを摂り入れるべきであるとしています。

 

4. さいごに

クシマクロビオティックスの詳細については、まずは書籍を読むことをお薦めします。また本格的な食事療法に進まれる際には、専門家に相談するとよいでしょう。ちなみに筆者は、クシマクロビオティックスコンシェルジュの有資格者です。

以下に情報を記しておきます。

参考書籍

  • 地球と人類を救うマクロビオティック 久司道夫 文芸社
  • THE マクロビオティック 久司道夫 マガジンハウス

専門家への相談窓口

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