クシマクロビオティックスから見た、アレルギーの原因と対応方法について説明します。
アレルギーは、日本でもまん延しており、たとえば花粉症などは、国民の25%がかかっているのではないかとも言われています。筆者の身近でも、アレルギーの子どもの給食について、対応してくれる自治体を調べているなどの話を聞きます。
春になると、筆者も、ときどきおかしいことがあるので、対応方法を見てみたいと思います。
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アレルギーは、食べものや化学薬品、薬物などに対する異常な反応とされ、ときどき起こる程度の軽症のものから、危機的な生命に危険が及ぶ重症のものまで、様々な症状があるとされます。
よく見られるのは、花粉症や喘息など呼吸器系のアレルギーとされ、ほかにも蕁麻疹(じんましん)などの皮膚アレルギー、食物アレルギー、薬物アレルギー、ハチなど虫刺されによるアレルギーなどが挙げられるとしています。
大半の場合で、食事の不均衡がアレルギーを起こしやすくなる潜在的な要因になっているとしています。風で運ばれた花粉や食物、薬物、様々な環境からの刺激に対する異常な反応の多くは、食事方法の変更で解消されるとしています。
実際に、マクロビオティック食事療法を行う場合には、必ず事前に専門家に相談するようにしてください。
西洋現代医学のほかにも、対応方法があるかもしれないということは認識しておきましょう。
▼前提致命的な症状が疑われる場合や致命的な現象を引き起こしかねない状況が想定される場合には、まずは至急、西洋医学などで医師の受診を受けてください。ここでは、予防的な観点を中心に、原因や対応方法について説明します。
1 症状
アレルギーでは、以下のような症状が見られるとしています。
- くしゃみやせき
- 慢性的副鼻腔炎(蓄膿症)
- 眼や口、喉にかゆみがある
- 胃が痛い、消化不良がある、胸やけする
- 激しい腹痛や下痢、吐き気
- 皮膚に赤い腫れやかゆみがある
- 骨や関節に硬直症状や腫れ、痛みがある
- 皮膚に突然、みみずばれや異常な赤み、かゆみができる
- 動悸がする
2 原因
- 大半のアレルギーは、乳製品や木の実、魚介類(とくに甲殻類)といった特定の食べものや花粉、動物の毛、ホコリ、医薬品を含めた薬物、虫刺されなどの要因で引き起こされるとされます。
この作用は、血液やリンパなどの体液がバランスを崩していることを示すものであり、動物性食品や乳製品、砂糖、菓子類、刺激物、スパイス類、アルコール類、残留農薬、添加物を使った食品など、大量の酸を生み出す食品の過剰摂取に加えて、全粒穀物や新鮮な野菜など、食物繊維が豊富で、体内の毒素を排出してくれるような食品が、食事に足りていないことから起きるとしています。
- 全般的に、アレルギーを起こす人は、陰性傾向があり、膨張して緩み、衰弱した状態にあるとし、アレルギーを引き起こす抗原や誘因も、極めて陰性な性質を持っているとしています。
同極どうしの陰性が、陰性を跳ね返すものであり、くしゃみやかゆみなどの反応を起こすことで、アレルギーの抗原や誘因となるものを振り払おうとする作用であるとしています。
アレルギーを引き起こす主要な食品は、乳製品や過剰に脂っぽい食べもの、動物性脂肪、砂糖、精製濃縮された甘味料、人工的な菓子類、精白小麦粉製品とそのほかの精白穀物を使った食品、熱帯原産の果物や果汁、ナスなどの熱帯原産の野菜類などが挙げられるとしています。また、こういった食品の摂取に加え、様々な薬物や化学添加物、それに類似した製品が原因になっている場合も多いとしています。
これらの食品の中でも、とくに乳製品と砂糖、熱帯原産の果物が、広く一般的な原因であるとされます。
- 健康的とされる食べものをめったに食べない、ふだんはバランスの欠けた食事をしている人が、たまたまバランスの取れた食品を摂ったことによって、排毒作用が起きることがあるとされます。
たとえば、小麦と米には、強力な排毒作用があるために、極端な酸性状態に傾いた人が食べた場合に、体内の過剰な粘液や脂肪のような停滞物が一気に排出されるとされます。こうした場合に、過剰反応が起こった人は、自分に全粒穀物に対してのアレルギーがあると考えがちであるが、実は、こうした食品が欠乏していることによって問題が起こっているということが実情であるとしています。こうした場合、全粒穀物など健康的な食品を摂取する量や回数を減らし、過剰な反応を避けるようにするとしています。そうすると、症状が改善されるに従って、以前は多く食べられなかった食品を食べられるようになるとしています。
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- 発生した症状が、アレルギー反応ではなく、薬物や化学製品など危険性のある毒物に接した際に起きる、正常な反応であることもあるとされます。
たとえば、健康な人が、抗生物質のような強力な薬剤を服用すると、強力な免疫機能が働いてしまい、拒否反応が引き起こされるとしています。
3 個別の症状について
3-1 アトピー性皮膚炎
3-2 化学薬品アレルギー
3-3 薬剤アレルギー
3-4 食物アレルギー
3-5 乳糖不耐症
3-6 花粉症
3-7 蕁麻疹(じんましん)やその他の皮膚アレルギー
3-8 虫刺され
4 症状の解消
個別の症状について のそれぞれの記載に従います。
ほかにも注意点や特別な料理や飲みもの、外側からの家庭療法など、多くの対応方法が紹介されています。一部を紹介しますので、専門家への相談の際に確認するとよいのではと思います。
なお、手当ての頻度や期間は、患者の状態や症状の重さによって異なるものとされます。
- 毎食の主食として全粒穀物を摂り、加工した穀物や穀物製品は一時的に控えること。
- 野菜類は、様々な調理方法を使って摂る。
とくに鉄分が豊富なカキバやケール*、からし菜、カブの葉などの青菜類がよい。 - 根菜類とコンブを入れた野菜の煮しめは、血液の強化に効果がある。
- 全ての海藻類は、血液の強化に役立つ。
- 木々や植物が多い、自然な環境の中で過ごす時間をできるだけ増やすように心がける。
- 電磁波照射の多い、不自然な環境は避ける。コンピュータやテレビ、携帯電話、スマートフォンなど、電気機器や医療機器よる電磁波照射をできるだけ避けるか制限する。
5 留意点
- アレルギーの症状がある人は、ごくまれに過敏症の発作を起こすことがある。こうした発作は、緊急事態であり、生命の危険を伴うもので、緊急な医療処置が必要である。至急、現代的医療を受診すること。
- 食品や製品に貼られたラベルなどを注意して読み、化学薬品や人工的な添加物が含まれているものを避けること。また遺伝子組み換え食品もできるだけ避ける。ただし、表示されていない場合もあるため注意が必要。
* ケール:
アブラナ科のケールは、キャベツの一種です。キャベツは結球しますが、ケールは不結球性となり、生命力が非常に強い緑黄野菜とされています。また温帯では一年中栽培できるとされています。
栄養価が非常に高く、各種ビタミンやミネラル、葉緑素(クロロフィル)、GABA(ギャバ)、食物繊維、たんぱく質なども豊富で、単一野菜では最高レベルとされているようです。また、抗酸化物質であるルテインが多く含まれています。青汁の原料とされます。
THE マクロビオティック 久司道夫 マガジンハウス
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