クシマクロビオティックスから見た、心臓疾患および循環器系疾患の原因と対応方法について説明します。
なお、致命的な症状が疑われる場合には、まずは至急、西洋医学などで医師の受診を受けてください。
心臓病を含む心臓疾患は、アメリカや西ヨーロッパなど先進国と呼ばれる国々の多くで死因の第1位になっており、日本でも死因の第2位になっています。
日本の場合、死因の第1位は癌ですが、癌は様々な臓器や組織にでき、すべての数を足した総数として扱われるため、1つの臓器としてみると心臓病を含む心臓疾患が死亡者数の第1位となります。
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心臓病は、科学的かつ医学的研究によって、現代的な生活様式との関連性が指摘された、最初の退行性疾患と言われます。
アメリカでは、フラミンガム心臓研究やハーバード大学医学部の研究者によるボストンのマクロビオティックコミュニティーの調査によって、高血圧や心臓発作、脳卒中を引き起こす主要な危険因子は、食事にあることが裏付けられたとしています。
フラミンガム心臓研究は、アメリカ東部のボストン近郊にあるフラミンガムという1つの町の住民を対象に、1948年から行われている、心筋梗塞や狭心症などの冠動脈疾患のデータを集めた研究です。高血圧が、冠動脈疾患の危険因子であるなど、「危険因子」という言葉を作った研究とされています。*1
また、ボストンのマクロビオティックコミュニティーの調査というのは、久司道夫氏の本拠地ボストンで行った調査のことです。
これらの研究や調査の結果、重症の冠状動脈性心臓疾患を含めた心臓病の大半は、バランスのとれた食事や適度な運動、健康的な生活様式の実践で予防でき、治療も可能であると確認されたとのことです。
実際に、マクロビオティック食事療法を行う場合には、必ず事前に専門家に相談するようにしてください。
西洋現代医学のほかにも、対応方法がありそうだということは認識しておきましょう。
1 前提
致命的な症状が疑われる場合には、まずは至急、西洋医学などで医師の受診を受けてください。ここでは、予防の観点を中心に、原因や対応方法について説明します。
2 症状と兆候
心臓疾患や循環器系疾患は、症状が現われる時期の相当前から、すでに病状が進行していることが多いといいます。
多くの心臓疾患に潜在的にある症状について、以下で個別に説明します。
2-1 高血圧
2-2 低血圧
2-4 アテローム動脈硬化症
2-5 動脈瘤
2-6 狭心症
2-7 心筋症
2-8 先天性の心臓疾患
2-9 冠状動脈性心臓疾患および心臓発作
2-10 心不全
2-11 リウマチ性や肺動脈性、感染性の心臓疾患
2-12 脳卒中(脳血管の疾患)
2-13 血栓症、塞栓症
2-14 心臓弁の疾患
2-15 静脈疾患
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3 望診について
4 対応方法
それぞれの症状別に挙げられている推奨事項に加えて、心臓を強化して心臓疾患を予防するために、以下のような注意点があるとしています。一部だけ紹介しますので、専門家への相談の際に確認するとよいのではと思います。
- 全粒穀物のなかでも、特に全粒のトウモロコシが、心臓には効果的で、心身両面に滋養分が供給される。
なお、この場合のトウモロコシは、以下のものがよい。- 遺伝子組み換えされていない伝統品種
- 自然受粉したもの
- やや苦みのある、クレソンやからし菜、タンポポの葉、カブの葉、ゴボウなどの食品は、心臓の滋養となる。
- ゴマ塩や軽く炒ったゴマは、やや苦みがあり、硬化した動脈や血管の柔軟性回復に効果的である。
- 豆類や豆製品、なかでも豆腐や納豆、テンペなどの大豆製品は、血中コレステロール値を下げ、心臓血管の強化に関連する。多くの科学的な医学研究の成果によっても裏付けされている。
- 海藻を、定期的に、少量摂取する。良質なミネラル分の補給となるだけでなく、動脈や静脈など血管の柔軟性を保持する効果がある。
- ニンジンと大根の飲みものを、1日1回、5日間飲み、その後1か月間は週に2~3回の頻度で飲むとよい。体内に蓄積した飽和脂肪酸やコレステロールの排出を促進する。
- 感情の安定と感情のバランスをとることは、心臓と循環器系を適切に機能させるためには不可欠。感情的なショックやトラウマ、過度のストレスなどは、冠状動脈の発作を誘発することがある。冠状動脈の発作は、動脈を圧迫して心臓に損傷を与え、最悪の場合には突然死に至ることもある。
優しさや落ち着き、楽しくユーモアにあふれた表情をはぐくむことが、心臓の強化にも結びつくとしています。 - 適度な運動、特に毎日30分程度歩くことが望ましい。ただし、同じ姿勢を保ちながら行うアイソメトリックス(アイソメトリックス・エクササイズ)は避ける。心臓発作は、雪かきなど緊張時に筋肉の収縮が見られない運動をしているときに起こることが多い。そのため、ダンスやヨガ、武道、ガーデニング、掃除など体を広範囲に動かす有酸素運動をするとよい。
▼注意点
手術や投薬などの医療措置を行う場合には、マクロビオティック食事法の食事指針は、治療による作用などとバランスをとるために、さらに微調整が必要になります。かかりつけの医師や専門家に相談してください。
THE マクロビオティック 久司道夫 マガジンハウス
そのほか、クシマクロビオティックスコンシェルジュの資格認定プログラム、以下の書籍を参考にさせていただきました。
- マクロビオティック自然療法 久司道夫 日貿出版社
- 地球と人類を救うマクロビオティック 久司道夫 文芸社
- マクロビオティック健康法 正食のすすめ 久司道夫 日賀出版社
- マクロビオティック入門 久司道夫 かんき出版
- 専門家への相談窓口
クシマクロビオティックス・コンシェルジュ検定事務局
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