クシマクロビオティックスから見た、耳や聴覚の障害の原因と対応方法について説明します。
耳や聴覚の障害は、現代社会で増加する傾向にあります。一説ですが、世界的に見ると、人口の約20%が難聴や聴覚の障害を持っているという説があり、こうした障害が多くの国々に共通した現象だと言われています。
WHO(世界保健機構)では、41db以上の難聴者に補聴器の装用が推奨され、このレベルが中等度の難聴者と分類されて、日本人の約2000万人が該当するとされています。
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一方、耳の感染症は、幼児や子ども、10代の若年層に多く見られ、大人や高齢者では耳の小骨の閉塞や聴神経の損傷が、聴力損失や難聴を引き起こす要因になっているとしています。
耳は、音波を、内耳で音から液体、さらに電気的な信号に変換して、脳に伝達しているとされます。
耳は、音や振動をとらえる主要な器官であり、心や体、精神の調和を司るとされます。聴神経は身体の筋肉と連携し、内耳は迷走神経を通じて身体の各部分、心臓や肺、喉、肝臓、胃、腎臓、膀胱、腸とつながっているとしています。
また、胎児の耳は、妊娠期間中の第10週目ころから発達し始め、4~6カ月で、機能を確立するとされます。
成長中の胎児は、両親や家族の声、家の中や環境からの振動を含め、音調に敏感に反応しているとされます。
そのため、生まれつき、または幼児期に見られる耳や聴覚の障害は、妊娠中に、母親と胎児の音響的結びつきが阻害される事態との関連性が指摘されることがあるとしています。
なお、アメリカの例ですが、聴覚障害は、主に大音響にさらされることで起きているとしています。
バランスが取れた食事法の実践は、大半の聴覚障害の予防に役立つものであり、失われた聴覚を回復させることも多数見られるとしています。
歌ったり、楽器を演奏したり、調和のとれた音楽を聴いたりすることは、いずれも健康と幸福に寄与し、耳の異常や疾患の回復にも役立つとしています。
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実際に、マクロビオティック食事療法を行う場合には、必ず事前に専門家に相談するようにしてください。
西洋現代医学のほかにも、対応方法があるかもしれないということは認識しておきましょう。
▼前提
致命的な症状が疑われる場合や致命的な現象を引き起こしかねない状況が想定される場合には、まずは至急、西洋医学などで医師の受診を受けてください。ここでは、予防的な観点を中心に、原因や対応方法について説明します。
1 症状
耳や聴覚の障害では、以下のような症状が見られるとしています。
- 耳あかが溜まる。
- 耳鳴りがする。
- 耳からの出血、または排出現象がある。
- 耳にひりひりするような痛みや炎症がある。
- ある種類の音について、片方の耳または両方の耳で聞き取りずらい(難聴)。
- 会話が聞き取りずらい。ラジオやテレビの音量を上げなければ聞き取りにくい(難聴傾向)。
- めまいがある。
- (行動に)一貫性が欠けていたり、バランス感覚を失っている。
- 耳鳴りや、その他の異常な音が聞こえる。
- 腎臓の障害。
2 原因
- 耳の感染症や、聴力の損失を引き起こす主要な原因は、陰陽両極端な飲食物の過剰摂取によって、耳に脂肪や粘液が堆積したことによるものであるとされます。この中には、肉類や卵、チーズ、その他の乳製品や動物性食品とともに、精白穀物や砂糖、砂糖を使った食品、大量の油、果物、果汁、熱帯産の食品、刺激物、スパイス類、アルコール類、薬物などが含まれるとしています。
- 伝統的な東洋医学では、耳は腎臓と関連性があり、耳と腎臓の形態も類似しているとされます。腎臓障害は、耳の疾患を引き起こすものであり、泌尿器系器官の不均衡には難聴が潜在的な要因になっていることが多いとしています。
- 特にアイスクリームやヨーグルト、清涼飲料水、冷やした飲みもの、凍らせた食品など冷たい食べ物は、腎臓を収縮させ、難聴を引き起こしやすいとされます。
- 大音響や不協和音などの音にさらされると、耳の障害や聴力の喪失などを起こす引き金になるとしています。
3 個別の症状について
3-1 聴神経の損傷
3-2 耳の痛み(中耳炎)
3-3 鼓膜破裂(鼓膜穿孔)
3-4 耳鳴り
3-5 老人性難聴
3-6 メニエール病
4 症状の解消
個別の症状について のそれぞれの記載に従い、以下の項目に留意します。
一部を紹介しますので、専門家への相談の際に確認するとよいのではと思います。
- 毎食の主食として全粒穀物を摂る。
蕎麦は、特に、耳と耳に関連性がある腎臓を強化してくれる。ただし、耳と耳に関連性がある腎臓の両方が、すでに収縮過剰な状態にあるときには、摂取は避けること。
また、黒米や黒っぽい色の穀物も、これらの臓器に滋養を与えてくれる。 - 小麦粉製品や精白穀物は、摂取量をできるだけ減らす。
麺類は、1週間に数回食べてよい。特に、全粒の小麦と蕎麦で作った麺がよい。 - 根菜や切干大根、干しシイタケのような乾燥野菜、ケールのような冬野菜は、耳と耳の機能を養ってくれる。
- 海藻類も滋養を与えてくれる。中でも特にコンブがよい。
- ヘッドホンは、避けるか使う時間を少なくする。特に、ジョギングやサイクリングなど運動中にヘッドホンを使うと、内耳の内壁を痛め、聴力の損失につながる可能性がある。
- 飛行機が滑走路を離着陸する音など、耳に聞こえない低周波の音は、内臓や内臓の機能にストレスを与えるため避ける。
- 耳の症状は、腎臓の問題と関連する場合が多い。以下の飲みものは、腎臓の機能を正常化させ、耳や聴覚障害に効果的である。
小豆と切干大根、シイタケ、コンブを同量ずつ合わせ、合わせたものの5倍の水を加え、沸騰させて約25分間煮る。この飲みものを、毎日1杯ずつ、7~10日間飲む。その際は、コンブは食べないようにすること。
THE マクロビオティック 久司道夫 マガジンハウス
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