クシマクロビオティックスから見た、黄疸の対応方法について説明します。
黄疸は、血液中のビリルビン濃度が異常に高まっている状態で、皮膚や眼球の白目の部分が黄色くなる症状が現われるとされます。
ビリルビンとは、古くなった赤血球が破壊される際にできる黄色い色素を持つ物質で、肝臓から分泌される胆汁の成分の1つとされ、胆汁の黄色い色の元になる成分とされます。
胆汁は、健康な人の場合には、胆のうや十二指腸に供給され、脂肪分の分解などを助けているとされます。
こうした胆汁の通り道である胆道(胆管)が閉塞したり、急性肝炎を起こしたりすると、胆汁が血液中で増えて、胆汁の黄色によって、顔や皮膚の色が黄色になるとしています。
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健康な人の場合、血液中のビリルビン濃度は1.0mg/dL以下とされますが、これが3.0mg/dL以上になったときには、次のような様々な症状が現われるとされます。
- 皮膚や眼球の白目の部分が黄色くなる
- 尿が、濃い黄色に変わったり、便の色が灰色っぽくなったりする
- 全身の倦怠感や食欲不振、吐き気、嘔吐、発熱
- 皮膚にかゆみが出る
なお、従来的医療では、黄疸の背景にある次のような病気の治療が行われることが一般的とされます。
- 急性肝炎、劇症肝炎
- 閉塞性化膿性胆管炎
- 総胆管結石症
- 肝臓癌、胆のう癌・膵臓(すいぞう)癌
- 自己免疫性溶血性貧血(AIHA)
実際に、マクロビオティック食事療法を行う場合には、必ず事前に専門家に相談するようにしてください。
西洋現代医学のほかにも、対応方法があるかもしれないということは認識しておきましょう。
▼前提
致命的な症状が疑われる場合には、まずは至急、西洋医学などで医師の受診を受けてください。
ここでは、予防的な観点を中心に、原因や対応方法について説明します。
▼原因
マクロビオティックの観点からすると、胆管閉塞の主要原因は、ずっしりと重い動物性食品や乳製品、砂糖類、脂っぽい食品など、体内に脂肪や粘液を作り出す食品の摂取とされます。
こうした食品の摂取をやめるとともに、標準的なマクロビオティック食事法を実践し、症状が改善されはじめるまでは、魚介類も避けるようにするとしています。
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▼症状の解消
陽性傾向に対応した食事(標準食から陰の要因をわずかに強調する方向で、食事内容を修正)に従います。
また以下の注意点があります。一部を紹介しますので、専門家への相談の際に確認するとよいのではと思います。
- 硬い緑色の葉物野菜を定期的に摂る。中でもダイコンの葉が、胆管に詰まった脂肪や粘液を溶かすのに有効。
- 黄疸の症状にはヨモギ茶を飲むとよい。
THE マクロビオティック 久司道夫 マガジンハウス
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