クシマクロビオティックスから見た、胆石の原因と対応方法について説明します。
胆石は、胆汁の通り道である胆道の一部で、胆汁の成分が固まって結石ができた状態で、結石のできる部分は、胆のうの場合が多いとされます。
胆石ができると、発作的な痛みが出たり、発熱や腹痛の症状が出る胆のう炎が起きるとされます。
結石の大きさは、砂の粒や米粒くらいのものから、小石、ピンポン玉くらいのものまで様々とされ、柔らかいものや硬いものもあり、1つできるものから複数できるものまであるとされます。
結石ができる場所や結石が移動した場所によって、胆管結石や肝内結石など病名が異なるとされます。
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日本では、総人口の10~15%、1000万人以上が胆石を持っているとも言われ、患者は女性に多く、男性患者の約2倍とされます。特に40才以上の女性は注意が必要とされ、高脂血症の人や太った人に多く、コレステロールが原因とされます。
胆石では、結石ができたことによるため、痛みを想像する方が多いとされますが、近年では、無症状態のものが増えているとされます。
また、食後にみぞおちのあたりが痛むが、胃カメラや血液検査をしても異常がなく、市販の胃薬を飲んでいるというような、気付いていない胆石の患者も多いとされます。
原因は、食生活の欧米化が一因とも言われ、主に脂質の摂りすぎや細菌感染とされます。
特に、宴会など、脂肪を含んだ食品を摂る機会が増える年末年始の食生活には、注意が必要とされます。
従来的医療では、胆石は、痛みがない場合には、結石を溶かす薬品が処方され、痛みが激しい場合には、まず痛み止めを投与したあとに、結石を溶かす薬品が処方されるとされますが、症状が悪化した時には、胆のうを切除する外科的手術が行われることが一般的とされます。
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胆石は、多くが軽症とされますが、激しい腹痛や吐き気、黄疸などが出る胆管結石や、胆汁の細菌が血液中に入り込んで起こす敗血症、結石で膵液(すいえき)が妨げられたことによる急性膵炎(すいえん)など、適切に処置しなければ命に関わる症状に進行する場合もあるとされます。
実際に、マクロビオティック食事療法を行う場合には、必ず事前に専門家に相談するようにしてください。
西洋現代医学のほかにも、対応方法があるかもしれないということは認識しておきましょう。
▼前提
致命的な症状が疑われる場合や致命的な現象を引き起こしかねない状況が想定される場合には、まずは至急、西洋医学などで医師の受診を受けてください。ここでは、予防的な観点を中心に、原因や対応方法について説明します。
▼原因
マクロビオティックの観点からみると、結石ができるのは、一般的に、動物性脂肪や飽和脂肪酸油など、肝臓で余分なコレステロールが生成される食品の摂りすぎによることが多いとしています。
コレステロールは、胆のうの中の胆汁酸では分解できず、固まって結晶や結石が作られるとしています。また、脂っぽい食品や砂糖類、精白小麦粉など、粘液を作り出す食品も結石が作られる要因であるとしています。
ほかには、清涼飲料水など、甘い飲みものも一因とされ、冷たく冷やした清涼飲料水によって、凝固が促進されて結晶化し、次第に結石が作られていくとしています。
▼症状の解消
陰陽両極端な症状に対応した、中庸の食事に従います。
結石を予防するには、コレステロールや粘液、脂肪を作りだす食品の摂取をやめるとともに、できた結石の溶解と排出を促進し、ゴボウやカボチャを頻繁に食べるなど、やや陽性の食事を摂るとよいとされます。
▼留意点
- 生命の危険が伴う合併症が疑われる場合には、緊急な医療処置が必要である。まずは至急、医療機関を受診すること。
THE マクロビオティック 久司道夫 マガジンハウス
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