発酵に関わる微生物について説明します。
発酵に関わる微生物は、大きく次の3種類に分類されます。
- カビ(麹菌やアオカビなど)
- 酵母菌(ビール酵母やパン酵母など)
- 細菌(乳酸菌や納豆菌など)
日本では、おおよそ以下5種類の微生物が、味噌などの調味料や日本酒、納豆造りなどに使われています。
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1 麹菌(コウジカビ)
加熱した穀物に繁殖するカビの一種です。好気性で、日本の国菌に指定されています。
お餅やみかんなどに生えやすいカビで、日本の家庭で見つかるカビでは、上位にランクされると言われています。
日本酒や味噌、米酢、漬物、醤油、本みりんなどを造るときに使われます。
生育可能温度は0℃~40℃で、繁殖に最適な温度は25℃~28℃とされます。
2 酵母菌
単細胞生の真菌類の総称で、およそ350種類ほど確認されているそうです。
野菜の表面や空気中、土壌など、自然界のあらゆる場所に生息していると言われます。
発酵の過程で、糖を分解して二酸化炭素とアルコールを造る性質があります。
複数の酵母菌の組み合わせによって、いろいろな個性を生み出して使われるそうです。
パンやワイン、日本酒、醤油などを造るときに使われます。
3 乳酸菌
草や動物の乳房、空気中にも生息していると言われます。
乳糖やブドウ糖などを栄養源にして、乳酸を生成する細菌です。
一部の乳酸菌は、腸など体内にも存在して、腸を含めた体内環境の恒常性を維持していると言われます(腸内フローラなど)。飯山一郎さんでも有名。
ヨーグルトや漬物、味噌、醤油、チーズなどを造るときに使われます。
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4 酢酸菌
アルコールを酢酸に変える細菌です。
好気性で、花の蜜や傷ついた果実にもいるそうです。
酢やナタ・デ・ココなどを造るときに使われます。
5 納豆菌
一般的に納豆を造る細菌で、稲のワラに生息すると言われています。また、整腸作用があるとされます。
納豆菌は胞子を形成するため、過酷な環境下(100℃~マイナス100℃、ph1.0~ph10.0)でも死滅しないと言われています。
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